【胸オペレポ①】LGBT的自己紹介と胸オペを決めた理由
閲覧ありがとうございます。
BBといいます。
関西在住、歳は20代後半です。
現在自分は乳腺摘出手術(胸オペ)を受けて5ヶ月ほどになります。
胸オペを決めてからは、毎日Twitterで"胸オペ"と入れて検索したり、経験者の方のブログを読んだりして、とにかく情報収集に必死でした。
おかげさまで納得のいく形で手術を終えたので、恩返しのつもりで、これから胸オペを考えている方の参考になるように自分の経験と胸オペ後の経過を記事にしていこうと思います。
手術を行った場所
多分この点が一番気になるだろうなと思うんで最初に書いておきます。
そもそも情報収集の目的の大半はこの"どこで手術を受けるか"を決めることだと思うんですね。少なくとも自分はそうでした。
自分が手術をお願いしたのは、神奈川県の【大船T's形成クリニック】です。
このクリニックに決めた理由や手術までの流れについては後述します。
ちなみに名出しでブログを書くことについては許可いただいてます。
性自認は《女》
この記事を見ていただいている方は、FtMさん、FtXさんとその関係者の方が多いのではないかと思いますが、自分はただの(?)Fです。敢えて言うならLかBです。まあ見た目とか中身はほぼほぼFtXっぽいんですけど、Xとか中性とかって自称する気にはならないんですよね。
なんていうか、LGBTって区分が細かくてややこしく感じてしまって。笑
男、女、で大別されている方が楽だなーって今は思ってるんですよね。
そりゃ昔は自分の性別に反抗したいときもありましたし、男に生まれてたら悩まなくて済んだこともいっぱいあると今でも思うんですけど、自分の【性別】として「中性なんだ!」とは今は思わないわけです。身体=戸籍=性別と認めているというか。
諦めている、とも言えます。
自分は身長が150cmもありません。
本来カッコつけたい人間なんですけど、カッコつかなくて、滑稽で可愛がられてバカにされて。
性別に反抗することに折れちゃった部分があります。
でも、まあそれも含めて。
"女ではない"とはとても思えないし、女でいっかって。
"FtX"って言葉面がね、【女からXへ】なんで、"少なくとも女ではない"って言ってるように思えるんです。
で、女であることを否定するために【女】を定義することになるんじゃないかって。
性別にとらわれたくないのに【女】を定義することはしたくないなーって思ったので、自分は身体=戸籍=性別って考えでいこうと思ったわけです。
もちろん、Xの方を否定する気はありません。
みなさんそれぞれ色んな考えで自分を表す言葉に行き着くと思うんで、全部含めて【多様性】でいいと思います。
と言っても、胸オペする程度には男寄りです!笑
見た目…男!(身長以外!)
恋愛対象…ほぼ女!
服装…男!(て言ってもサイズないからレディースだけど…)
特に服装ね、性差のある服が本当に着れないから冠婚葬祭のときは心底困る。
喪服のスカート、結婚式のドレスなど…
女子制服がダメでバイト2日で辞めたこともあります。
小学校の途中までと高校、大学は女の子の格好してたんです。
むしろ子供の頃はスカートしか履けなくて、でも小学校の行事がズボン指定だったから本当に嫌がりながらズボンで行ったら同級生に好評で、今度スカートが履けなくなって、中学の制服で揉めて、学校にはズボンを認めてもらったけど揉めてる間に不登校になってほとんど中学行かないまま卒業、高校はスカートとスラックス選べたけどなんとなくスカート履く気になって、髪も結構伸びたし結局ほとんどスカート履いてた。
また女物着れるようになれればいいなあ…。
きっかけは『暑い!!』
前置きが長くなってすみません。
あんまりLGBT的自己紹介になってなかったですね。笑
前述の通り自分は(たまに壁にぶつかりつつも)女として生活しているので、別に昔から胸が嫌で嫌でなくなればいいのにって思ってたわけじゃないんですよ。ホルモン治療も戸籍変更もしていないし予定もないです。あ、改名はちょっとしたいかな。笑
胸オペを決めたきっかけは平成最後、2018年の夏のこと。
この年めっっっっっっちゃ暑かったんです、毎日毎日!
この年自分は服装自由の職場で働いていました。
前の年までは制服のある職場だったのであまり気にかけていなかったんですが、ブラジャーが結構透けてたんですよね。
自分の気に入ってるシャツが白だったんで、持ってるブラジャーは全部透けてしまうんです。
なので肌色のブラジャーを買ったんですけど、服とブラジャーのローテーションを調整しないといけないじゃないですか。
なんでこんなことしないといけないんだって話ですよ。出費もあったし、着たい服着たいときに着させてくれよっていう。
中にインナーを着ればいいって言われても、クソ暑いからこれ以上服を着たくない。
そもそもブラジャーが暑い。(ニップレスつけてみたけど汗で剥がれるw)
…胸を取ればいいのでは…?
天声かと思った。
以前FtMの方に手術後の胸を見せてもらったことがあったんです。
『乳輪の下半分を切って、乳腺を摘出するんだよー』
乳腺を摘出して胸を平らにする
そうしたら涼しくなるだけじゃなく、他に抱えている問題もかなり解決することに気付きました。
問題①【ブラジャー】
前述した暑い、透けるに加えて肩こりが結構酷くて。
もうとにかくブラジャーが不快だったのでこれを着けなくて済むようになる。
問題②【病院嫌い】
病院ムリです。
男性医師に胸を見せることが本当に気持ち悪い。
医師によってブラジャーも取って上半身裸で診察受けるように言う人とブラジャー着けたままで聴診器当てるときだけ服をまくる人がいるのが納得いかない。
周りは『自分だって嫌だけど我慢してる』とか、『医者の方はなんとも思ってない』とか言うけれど、だから何?って感じ。
みんな一緒とか相手は気にしてないとかは"自分が嫌"って気持ちをなくす理由にはならない。
でも自分は軽いけど循環器系の疾患があって、いつも健康診断で再検査になるんです。
でも行かなかったりする。
本当は現在の自分の状態が知りたいからちゃんと検査したい気持ちがあるんですけど、心電図とか心臓のエコー検査とかを思い出すとどうしても行きたくない。
だから胸がなくなったら病院に対するハードルが下がるかなって。健康のためですね。
問題③【乳腺痛い】
生理前の女性って精神的、身体的に様々な変化があると思うんですけど、自分の場合はとにかく乳腺が痛むに尽きます。
ピークの時はちょっと圧があっただけで激痛。
自分はすごく寝つきが悪くて、昼間起きてる間はずっと眠くて仕事の休憩時間とか机に突っ伏して寝るんですけど、この時机の角に胸があたって寝れない。
あと、自分の姉が20代後半で乳がんを発症しているんです。
乳がんって遺伝的な要因があるらしくこの乳腺の痛みも左右差あったので検査行きたかったんですけど、病院嫌いでやっぱり行けないっていうね。
乳腺がなくなればこの痛みとおさらば出来て乳がんの恐怖もかなり減るかなと。
(乳がんの検査は結局行って異常なしでした。大阪の【南森町レディースクリニック】というところで、女性医師を選択出来ておすすめです!)
問題④【胸があることへの違和感】
ここにきて気持ち的な話になるんですが、やっぱり"胸がある"ってことに違和感は感じてたんですよね。嫌悪感、まで行かないんですけど。
夏とかお風呂上がりとか、家の中上半身裸で歩きたいんですけど、性的な部分を晒していることがよく思えないとか。
あと机に突っ伏して寝ると喉の奥が詰まるような(身体的な話ではなく)、泣きたくなるようななんとも言えない不快感が昔からあってずっと不思議だったんですけど、性行為の時に同じ状態になったことで気付きました。
あぁ、これ性に対する嫌悪感が胸が圧迫されることで発現してたんだな、って。あれ、いま嫌悪感って言ったな。笑
デメリットは?
もちろん、マイナス面に目を向けなかったわけではありません。
身体にメスを入れる、手術そのもののリスクについては後述するとして、乳腺がなくなって胸が平らになることで発生する問題もあるので、そちらについては以下のように考えました。
①胸の膨らみが欲しくなったらどうするか?
豊胸しようと思いました。笑
②将来子供ができても授乳出来ない
母乳神話にとらわれず、ミルクで育てたらいいかなって。
母乳を与えていると子供がアレルギー体質になりづらいとか言われてますけど最近の研究で無関係だって発表されてますしね。完全ミルクで健康に育ってる人もいっぱいいるし。
③プールとか温泉とか、今後どうするの?
あ、自分タトゥー入ってるんで、既に出禁です。笑
でもタトゥー入ってなかったとして、多分温泉は普通に女湯入ってたかなあ。
プールは…水着着てみて考える。笑
そもそもプールも温泉も好きじゃないんだよね…だからタトゥー入れれたところあるし…。
③はともかくとして、①に関しては胸が嫌だからなくすわけで、②も女性と付き合ってる自分にはまるで予定のないことなんですけど(出産も怖いし)、将来考えが変わるかもしれない。
でもタトゥー入れるとき思ったんですよね。
今やらなかったら、自分はただずっと憧れを抱き続けることになる。後悔するかなんてその時にならなかったらわからないから、後悔しない道を選ぶんじゃなくて、後悔したときどうするのか考えておこうって。
だから自分はタトゥーも消すときのこと考えて貯金してるし、消しやすいように黒だけにしてる(色が入るとレーザーで消えないから、切除になるかもしれないので)。もちろん今のところ消すつもりはないけど。
タトゥーのとき10年くらい考えてこの結論に達した経緯があったので、胸オペのときはやろう!って思うまでが早かったですね。
こうして胸オペを決意し、情報収集に乗り出しました…